2016/10/18 アルコール依存症治療薬

アルコール依存症治療薬、アンタワブス。
これを一錠飲むと、１年間、酒を飲むと死ぬほどの苦しみを味わうという。
医師は、本当に酒を断ちたいのですね、と念を押したあと、
アンタワブスを取り出し、決意が揺るがないうちにここで飲んでくださいと言って、患者に服用させた。
それから、教育用ビデオと称して、アンタワブスを服用した患者が酒を飲んだらどうなるかという動画を患者に見せた。
それは凄まじい映像であった。激しい嘔吐、発汗、全身の痙攣、、、まさに地獄絵であった。

１年後に、酒が飲みたかったらまた来てください。
と医師は言った。

なぜか、うちに帰った後、患者は下痢をした。

患者は、あの映像が頭から離れず、酒を飲みたいという欲求はあるものの、恐怖で口にすることはできなかった。

１年後、患者は医師を訪ねた。
先生のおかげで酒をやめられました。
患者は医師に礼を述べた。

それは良かった。
実はあの薬は、ただの便秘薬だったのだよ。
私たちの業界ではこれを、プラセボ効果（偽薬効果）と言うのだよ。
プロの俳優さんにお願いして製作したあの教育用ビデオ、よくできていたでしょう。