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2010/8/4 生死不明の世の中 [考える]

昨日、当直。
認知症の83歳の男性。
息子夫婦と同居しているが、朝、散歩にでかけたまま帰らず、家族が警察に捜索願を提出。
夜9時。患者の自宅から10km以上離れた、とある場所。
男が動けなくなってうずくまっていると近くの住人が警察へ通報。
警察が救急車を呼び、搬送された。
顔面にかすり傷。転倒したらしい。
意識はあり、姓名は言える。認知症のため朝からの経過を聞いても覚えていない。
脱水症状があり、補液を開始。家族にも警察から連絡が行き、まもなく到着。
点滴で回復し、自分で水分を飲めるようになったので、家族とともに帰宅した。

長寿と思われていた人が実は死んでいた、というニュース。
たまたま一人発覚し、調べてみたら次から次へと…
孤独な死なのか、あるいは家族の意図的な隠ぺいなのか。

前に、殺人でも病死にみせかけて死体検案書を書いてもらえば、発覚しないことを指摘したが、
誰からも存在を気にされていない人は、殺されても死体を隠していおけば、ずっと生きていることになっているということだ。

100歳以上は、それほど大勢いないから調べられるが、このような案件はもっと若い年齢層でもありうると考えられる。生きてるか死んでるか確認すること。これもお役所の仕事になるのか。
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KEY

「子供と同居」というのが意外な盲点だと思います。
100歳以上の方の子供である以上、少なくとも70代にはなっていると思っていいはずですし。
「老老介護」ならぬ「老老家庭」では子供の方が認知症になってしまったら、認知症じゃなくても今回良く見受けられるコメントのように「勝手に出て行って行方不明」になっても探す労力も気力もないでしょう。

年金受給してそれを消費していれば意図的な隠ぺいでしょうが、今回の発覚したケースはそうではない日本の将来を如実に表した問題だと思います。
by KEY (2010-08-05 08:00) 

segawa

コメントありがとうございます。
「葬式はいらない」以前にこんな問題があったとは!
死んでも誰にも気が付かれない社会に原因があるのかも知れませんね。
まあ、昔からあったのかも知れませんが、人間の生死は、行政が把握しているとあたりまえのように思っていたわけですが、知らないうちに「消えている人」って意外といるのかも知れません。
by segawa (2010-08-09 20:39) 

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